DSO202 Note II (商品ページがいくつかあります) は比較的安価なデジタル・オシロスコープのひとつです。簡単な使用方法を把握する目的で、コンデンサ Capacitor と抵抗 Resistor を直列に接続した CR 回路の電圧値の推移を観測します。ユーザーマニュアル等はこちらの商品ページからダウンロードします。
コンデンサに電荷がたまっていない状態でスイッチを入れる時刻を t = 0 とすると、コンデンサの両端にかかる電圧 Vc
は、高校や大学で学んだ微分方程式を解いていくと以下のようになります。ここでは C * R = 0.47
となるように値を決めました。また、単三乾電池を 4 本直列にして 6V の電源を用意します。
Vc = E { 1 - exp(-t/RC) } [V]
C
コンデンサの容量 47μFR
抵抗値 10kΩE
電源電圧 6V0.47 秒が経過すると 1 - exp(-1) = 0.63
程度のコンデンサ充電が完了することになります。0.94 秒が経過すると 1 - exp(-2) = 0.86
程度のコンデンサ充電が完了することになります。
http://schematics.com/project/rc-circuit-43791/
事前にオシロスコープの設定を行います。
CH_A
設定において AC/DC = DC
に変更します。Trigger
設定において SyncMode = NONE
に変更します。直流の単純な回路ですのでトリガーは無効にしたほうが扱いやすいです。
Trigger
設定において SyncMode
を AUTO
にしておきます。Threshold
を TrigMode
(越えるまたは下回る) で検知したときにグラフの描画が開始されるようになります。「S」ボタンをタップしてメニューを非表示にした状態で、矢印ボタンの上下をタップして電圧軸が 2.0V/div になるように調整します。更に矢印ボタンの左右をタップして時間軸が 1.0S/div になるように調整します。上述のとおり、約 0.94 秒で電源電圧 6V の 86% 程度まで充電が完了する様子が描画されました。
先程のコンデンサの画像を取得した後に、今度は抵抗の両端の電圧を観測して取得した画像です。コンデンサと抵抗にかかる電圧の総和は電源電圧と等しくなりますので、充電開始直後は抵抗に大きな電圧がかかります。
CH_B
および CH_C
を Enable = OFF
に設定することで不要なグラフを非表示にできます。