Bootstrap のメジャーバージョンは 2015-2-01(Sun) 現在 3 であり、最も人気のある HTML, CSS, JS のフレームワークです。Grid system という、いわゆるレスポンシブデザインを行うために便利な機能も利用できます。デザインの独自性にこだわらない業務アプリケーションなどを短期間で作る場合にも便利ですし、インターネットに公開する独自性が求められるアプリケーションの土台として利用する場合にも有用です。後者の例としては公式サイトのこちらにまとめられています。
Bootstrap 3 の使用方法については様々な個人ブログにまとめられてはいますが、やはり公式ドキュメントが一番よくまとまっています。以下では公式ドキュメントのどこに何が記載されているかを把握して、必要なときに参照して利用できるようになることを目指します。
こちらのページにある "Download Bootstrap" リンクをクリックして、コンパイル済みのファイル一式がまとめられた zip ファイルをダウンロードおよび解凍します。
リンクのすぐ下の部分には、インターネット上にホスティングされたものを利用する Bootstrap CDN や、各種コマンドラインツールによるインストール方法、あるいはソースコードをダウンロードして自分で Grunt を用いてコンパイルする方法がつらつらと記載されていますが、通常は不要な情報です。
大別するとテンプレートは以下の二種類です。必要なものをコピーして利用します。
テンプレートの種類によらず、日本語のサイトを作成する場合には
<!DOCTYPE html>
<html lang="en">
...
</html>
となっている部分を
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
...
</html>
に変更しておきます。
上述のダウンロードおよびインストール方法の情報や Bootstrap を使用したサイトの紹介を除くと、公式ドキュメントは以下の 3 パートで構成されています。
CSS パートには HTML, CSS フレームワークとしての Bootstrap の使用方法が記載されています。
Components パートにも HTML, CSS フレームワークとしての Bootstrap の使用方法が記載されています。CSS パートが HTML タグの CSS 装飾の方法に特化した記述になっていたのに対し、こちらではよく利用しそうな部品の紹介およびその利用方法が記載されています。具体的には以下のようなものです。
標準で提供されているアイコン、ドロップダウンリスト、高機能なボタン、高機能なフォーム、高機能なテーブル、タブ機能、ナビゲーションバー、ページャ、サムネイル、アラート、プログレスバー、動画埋め込み
JavaScript パートには JS フレームワークとしての Bootstrap の使用方法が記載されています。ただし、ここでいうフレームワークは jQuery のような仕組みのことではありません。Bootstrap の JS フレームワークは内部で jQuery を利用しています。Bootstrap のために作成された jQuery プラグインの紹介およびその利用方法が記載されたページということになります。具体的には以下のようなものです。
ツールチップ、モーダル、ドロップダウンリスト、タブ、アラート、ボタン、チェックボックス、ラジオボタン、アコーディオンパネル
標準ダウンロード版では Bootstrap が提供する Grid system, Tables, Forms, Glyphicons, Tooltips などがすべて内包されています。その一部しか使用しない場合などはこちらのページで不要な機能を削除した軽量な Bootstrap をダウンロードできます。
index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge"> ←IEの互換モードを無効化
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1"> ←スマートフォンにレスポンシブWebデザインを適用するために必須
<title>Bootstrap 101 Template</title>
<!-- Bootstrap -->
<link href="css/bootstrap.min.css" rel="stylesheet">
↓IE8以前への対応。JSをDLしてローカル保存しておくとWebから消失しても安心
<!-- HTML5 shim and Respond.js for IE8 support of HTML5 elements and media queries -->
<!-- WARNING: Respond.js doesn't work if you view the page via file:// -->
<!--[if lt IE 9]>
<script src="https://oss.maxcdn.com/html5shiv/3.7.2/html5shiv.min.js"></script>
<script src="https://oss.maxcdn.com/respond/1.4.2/respond.min.js"></script>
<![endif]-->
</head>
<body>
<div class="container">
<h1>Hello, world!</h1>
<div class="alert alert-success" role="alert">更新に成功しました。</div>
<p>
<span class="glyphicon glyphicon-star"></span> ディレクトリを移動するためには <code>cd</code> を利用します。
<button type="button" class="btn btn-default" data-toggle="tooltip" title="日本語もOK">
ツールチップボタン
</button>
</p>
<pre>$ cd ..</pre>
<div class="row">
<div class="col-md-8 bg-primary">.col-md-8</div>
<div class="col-md-4 bg-info">.col-md-4</div>
</div>
</div>
<!-- jQuery (necessary for Bootstrap's JavaScript plugins) -->
<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/1.11.2/jquery.min.js"></script>
<!-- Include all compiled plugins (below), or include individual files as needed -->
<script src="js/bootstrap.min.js"></script>
<script type="text/javascript">
$(function (){
$('[data-toggle="tooltip"]').tooltip();
})
</script>
</body>
</html>
ディレクトリ構成
$ tree
.
├── css
│ ├── bootstrap.css (あると便利。デバッグしやすい)
│ ├── bootstrap.css.map (必須)
│ ├── bootstrap.min.css (必須)
│ ├── bootstrap-theme.css (不要)
│ ├── bootstrap-theme.css.map (不要)
│ └── bootstrap-theme.min.css (不要)
├── fonts (グリフアイコンのフォント。すべて bootstrap.css から参照されており必須)
│ ├── glyphicons-halflings-regular.eot
│ ├── glyphicons-halflings-regular.svg
│ ├── glyphicons-halflings-regular.ttf
│ ├── glyphicons-halflings-regular.woff
│ └── glyphicons-halflings-regular.woff2
├── index.html
└── js
├── bootstrap.js (JS コンポーネントを使用する場合は必要)
├── bootstrap.min.js (bootstrap.js を使用する場合はあると便利。デバッグしやすい)
└── npm.js (不要)
3 directories, 15 files