Amazon SES の基本的な使い方
[履歴] [最終更新] (2021/09/03 00:13:07)
最近の投稿
注目の記事

概要

Amazon Simple Email Service (SES) は AWS におけるメール送受信サービスです。基本的な使い方を記載します。

二つの SES API バージョンについて

SES API Action には v1 (classic) と v2 が存在しています。「ドキュメント」「aws cli」が v1 と v2 用にそれぞれ存在します。

補足: 「Web コンソール」にも二つのバージョンが存在しますが、これは API のバージョンとは関係のない UI の刷新です。

項目 v1 (classic) v2
API Action APIReference APIReference-V2
Policy resources and condition keys resources and condition keys
ドキュメント DeveloperGuide dg
aws cli v1 ses sesv2
aws cli v2 ses sesv2

注意点: API Action は v1 であっても v2 であっても "ses:" に属します。また、v1 と v2 で扱うリソースは共通です。例えば、Email Identity を作成および削除するための API Action は、

  • v1 の場合は ses:VerifyEmailIdentityses:DeleteIdentity であり
  • v2 の場合は ses:CreateEmailIdentityses:DeleteEmailIdentity ですが、

v1 で作成した Email Identity を v2 で削除することができます。その逆も可能です。

AWS CLI v1 と v2 について

最新バージョンの aws cli v1 と aws cli v2 を使っている限りにおいて、それらの差異は SES 利用という観点からは基本的にありません。ただし、aws cli v1 のバージョンが最新でない場合は、sesv2 に対応していない可能性があることに注意します。

確認方法の例

aws sesv2 help

参考: aws-cli レポジトリ

例えば sesv2 に関して以下のディレクトリが存在しています。

$ find . -name sesv2
./tests/functional/sesv2

最新のコミットを確認します。

$ git log ./tests/functional/sesv2
commit 3e88e154af61c8bd213cc27e87896454b7deb3f2
Author: Kenneth Daily <kdaily@users.noreply.github.com>
Date:   Fri Oct 23 15:35:24 2020 -0700

    add test.

コミットを含むタグは 1.18 以降です。それよりも古いバージョンの aws cli v1 は sesv2 に対応していない可能性があります。

$ git tag --contains=3e88e154af61c8bd213cc27e87896454b7deb3f2 | head
1.18.183
1.18.184
1.18.185
1.18.186
1.18.187
1.18.188
1.18.189
1.18.190
1.18.191
1.18.192

詳細は aws-cli が依存する botocore の実装を確認します。

$ git grep boto setup.py
setup.py:    'botocore==1.21.26',

SES API 全般について

  • SES API は aws cli コマンドと基本的に一対一に対応しています。
    • 例外となる場合の例: sesv2 の send-email コマンドで Simple メールを送信する場合は ses:SendEmail が必要となり、Raw メールを送信する場合は ses:SendRawEmail が必要となります。
  • SES API によっては、マネジメントコンソールからも利用できます。情報のダウンロード機能等は存在しません。
  • SES API によっては、Resource や Condition の指定が可能です。

Policy の Allow と Deny 判定について

ある API Action が Allow となるか Deny となるかは、ポリシーで判断されます。ポリシーは IAM Policy (Identity-based policy) の他に Resource-based policy や Organization SCP でも設定されます。

Uploaded Image

Determining whether a request is allowed or denied within an account

  • Statement は Policy 内に複数記載できます
  • Allow に合致する Policy が存在しない場合は Implicit Deny となります。
    • True となる Statement が Policy 内に一つでも存在していれば Poliy としては True になります。
    • Condition が複数存在している場合は、すべてを満たす必要があります
  • Deny に合致する Policy が存在する場合は Allow に合致する Policy が存在していたとしても Explicit Deny となります。

PrivateLink VPC Endpoint について

SES は二種類のインターフェースを持ちます

  • SMTP インターフェース
  • HTTPS API インターフェース

関連資料

  • Setting up VPC endpoints with Amazon SES: v1, v2
  • Connecting to an Amazon SES SMTP endpoint: v1, v2

SES SMTP VPCE には Policy を設定できません

2021/8/30 時点において、

  • PrivateLink VPC Endpoint (VPCE) に対応しているのは SMTP インターフェースのみです。
  • SMTP インターフェースの VPCE には Policy を設定できません。

Uploaded Image

一般に、VPCE はネットワーク的に接続された別の VPC からも利用できます。別の VPC からであっても、VPCE と同じ VPC からであっても、Policy を設定できないため、他の AWS アカウントの IAM 認証情報を用いた VPCE 利用を制限することはできません。

関連資料

Policy の Resource および Condition について

Allow および Deny の「対象」および「条件」を指定

  • Resource → Allow または Deny される「対象」を指定。
  • Condition → Allow または Deny される「条件」を指定。

Resource を指定できる API Action と指定できない API Action

API Action によっては Resource を指定できません。その場合は Resource を省略せずに "*" を指定する必要があります。

注意点: 不正な Resource を指定すると Effect で指定した Allow および Deny が機能しなくなります

{
  "Id": "MyPolicy",
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Sid": "MyStatement",
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:VerifyEmailIdentity"
      ],
      "Resource": "*"
    }
  ]
}

ある API Action において指定できる Resource はドキュメントに記載されています。

Condition について

Condition には Key と Value を記載します。記載できる Key には、

が存在しています。

その他の関連ドキュメント

Email Identity 作成および削除 API

AWS CLI

aws ses verify-email-identity --email-address abc@gmail.com
aws sesv2 create-email-identity --email-identity abc@gmail.com

aws ses list-identities
aws sesv2 list-email-identities

aws ses delete-identity --identity abc@gmail.com
aws sesv2 delete-email-identity --email-identity abc@gmail.com

Policy

DeleteEmailIdentity については Resource 指定が可能です。

注意: DeleteIdentity はドキュメント上は可能と記載がありますが、実際には機能しません。

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:VerifyEmailIdentity",
        "ses:CreateEmailIdentity",
        "ses:ListIdentities",
        "ses:ListEmailIdentities",
        "ses:DeleteIdentity"
      ],
      "Resource": "*"
    },
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:DeleteEmailIdentity"
      ],
      "Resource": "arn:aws:ses:ap-northeast-1:123412341234:identity/*"
    }
  ]
}

Condition 指定の例

Policy の Condition を設定する例を記載します。以下の例では v2 の API Action のみを記載しています。TagResource の権限も必要です。

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:ListEmailIdentities"
      ],
      "Resource": "*"
    },
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:TagResource",
        "ses:CreateEmailIdentity"
      ],
      "Resource": "*",
      "Condition": {
        "ForAllValues:StringEquals": {
          "aws:TagKeys": ["mytag1", "mytag2"]
        },
        "StringEquals": {
          "aws:RequestTag/mytag1": ["a", "b"],
          "aws:RequestTag/mytag2": ["c", "d"]
        }
      }
    },
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "ses:DeleteEmailIdentity"
      ],
      "Resource": "arn:aws:ses:ap-northeast-1:123412341234:identity/*",
      "Condition": {
        "StringEquals": {
          "aws:ResourceTag/mytag1": ["a", "b"],
          "aws:ResourceTag/mytag2": ["c", "d"]
        }
      }
    }
  ]
}

動作検証のためのコマンド

aws sesv2 create-email-identity --email-identity abc@gmail.com --tags 'Key=mytag1,Value=a' 'Key=mytag2,Value=c'
aws sesv2 delete-email-identity --email-identity abc@gmail.com

Uploaded Image

Evaluation logic for conditions with multiple keys or values

  • 上図で AND となっている箇所がすべて True となった場合に Policy として True になります。
  • --tags で 0 個以上のタグが指定され得ります。
    • CreateEmailIdentity
      • ForAllValues:StringEquals
        • aws:TagKeys--tags で指定されたタグの key が condition の value として取得できます。すべての tag-key (condition-value) が mytag1 または mytag2 であることを求めています。ForAllValues の仕様として、指定されたタグの個数が 0 である場合も True となります。
      • StringEquals
        • aws:RequestTag/mytag1mytag1 タグの value が condition の value として取得できます。tag-value (condition-value) が a または b であることを求めています。指定されたタグの個数が 0 の場合は False となります。
        • aws:RequestTag/mytag2mytag2 タグの value が condition の value として取得できます。tag-value (condition-value) が c または d であることを求めています。指定されたタグの個数が 0 の場合は False となります。
    • DeleteEmailIdentity
      • StringEquals
        • aws:ResourceTag/mytag1 → Resource が持つ mytag1 タグの value が condition の value として取得できます。tag-value (condition-value) が a または b であることを求めています。
        • aws:ResourceTag/mytag2 → Resource が持つ mytag2 タグの value が condition の value として取得できます。tag-value (condition-value) が c または d であることを求めています。

aws:TagKeys が複数の value を返すのに対して、aws:RequestTag/xxx および aws:ResourceTag/xxx が一つの value しか返さないことがポイントです。

メール送信 API

  • 送信先メールアドレスは、アカウントのリージョンが Sandbox である場合は verify されている必要があります。
  • 送信元メールアドレスは、アカウントのリージョンの Sandbox 設定に依らず verify されている必要があります。

AWS CLI

aws sesv2 send-email \
--from-email-address abc@gmail.com \
--destination ToAddresses=abc@gmail.com \
--content '{
  "Simple": {
    "Subject": {
      "Data": "MySubject",
      "Charset": "UTF-8"
    },
    "Body": {
      "Text": {
        "Data": "MyBody",
        "Charset": "UTF-8"
      }
    }
  }
}'

aws ses send-email \
--from abc@gmail.com \
--destination ToAddresses=abc@gmail.com \
--subject MySubject2 \
--text MyBody2
  • --feedback-forwarding-email-address を指定していない、上記例における FeedbackAddressabc@gmail.com となります。
  • --destinationa <abc@gmail.com とした場合は、FromDisplayName は "" ではなく "a" となります。
  • v2 の API Action 一覧に記載がありませんが、"Simple" ではなく "Raw" および "Template" メールを送信するためには ses:SendRawEmailses:SendTemplatedEmail 権限が必要になります。

Policy

{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:SendEmail",
    "ses:SendRawEmail",
    "ses:SendTemplatedEmail"
  ],
  "Resource": "arn:aws:ses:ap-northeast-1:123412341234:identity/*",
  "Condition": {
    "StringEquals": {
      "ses:FeedbackAddress": "abc@gmail.com",
      "ses:FromAddress": "abc@gmail.com",
      "ses:FromDisplayName": ""
    },
    "ForAllValues:StringEquals": {
      "ses:Recipients": "abc@gmail.com"
    }
  }
}
  • Recipients は複数の value を返すため ForAllValues または ForAnyValue を併用します。
  • Condition で指定できるオペレータ StringEquals 等について: Condition operators

アカウント情報の設定 API

AWS CLI

get-account

SES には Sandbox という概念があり、これが有効になっていると verify された宛先にしかメールを送信できず、送信できるメールの数にも強い制限がかかります。v2 の API を用いて設定を確認できます。

aws sesv2 get-account

出力例

{
    "DedicatedIpAutoWarmupEnabled": true,
    "EnforcementStatus": "HEALTHY",
    "SendQuota": {
        "Max24HourSend": 200.0,
        "SentLast24Hours": 15.0,
        "MaxSendRate": 1.0
    },
    "SuppressionAttributes": {
        "SuppressedReasons": [
            "BOUNCE",
            "COMPLAINT"
        ]
    },
    "ProductionAccessEnabled": false,  ← sandbox 状態
    "SendingEnabled": true
}

アカウント情報の更新

aws sesv2 put-account-details --mail-type TRANSACTIONAL \
--website-url https://www.qoosky.io \
--use-case-description 'Emails for testing purposes of SES functionalities.' \
--contact-language JA \
--production-access-enabled

オプション --production-access-enabled を指定すると、AWS サポートが対応するためのケースが起票されます。上記のように十分な情報が記載されていないと却下されます。

Uploaded Image

アカウントのメール送信を一時的に強制停止

aws sesv2 put-account-sending-attributes --sending-enabled

account-level suppression list の有効化および無効化

一般に、メールサーバが送信したメールが BOUNCE および COMPLAINT されるとメールサーバの IP の信頼性が落ちます。これを避けるために SES では suppression list が用意されています。suppression list には global のものと account-level のものが存在します。account-level の suppression list について、BOUNCE および COMPLAINT されたメールアドレスを自動で含めるかどうかの設定が可能です。2019/11/25 以降、既定の挙動が変更されており、BOUNCE および COMPLAINT が含まれるように初期設定されています。

aws sesv2 put-account-suppression-attributes --suppressed-reasons 'COMPLAINT' 'BOUNCE'

関連資料:

Policy

{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:GetAccount",
    "ses:PutAccountDetails",
    "ses:PutAccountSendingAttributes",
    "ses:PutAccountSuppressionAttributes"
  ],
  "Resource": "*"
}

put-account-details に関する awscli のバグについて

Value at 'websiteURL' failed to satisfy constraint...

上記のようなエラーが出力されることがあります。こちらの Pull Request で修正されています: https://github.com/aws/aws-cli/pull/5663

最新のバージョンの awscli にアップグレードすることで修正を取り込みます。

$ python -m pip list | grep awscli
awscli                       1.18.147

$ sudo yum install python-pip
$ python -m pip install --upgrade pip
$ python -m pip install --upgrade awscli

$ python -m pip list | grep awscli
awscli                       1.19.112

account-level suppression list の操作 API

AWS CLI

aws sesv2 list-suppressed-destinations
aws sesv2 get-suppressed-destination --email-address abc@gmail.com
aws sesv2 put-suppressed-destination --email-address abc@gmail.com --reason COMPLAINT
aws sesv2 delete-suppressed-destination --email-address abc@gmail.com

Policy

{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:ListSuppressedDestinations",
    "ses:GetSuppressedDestination",
    "ses:PutSuppressedDestination",
    "ses:DeleteSuppressedDestination"
  ],
  "Resource": "*"
}

Email テンプレートの操作 API

AWS CLI

aws ses list-templates
aws sesv2 list-email-templates

aws ses create-template --template TemplateName=mytemplate,SubjectPart=MySubject,TextPart=MyText
aws sesv2 create-email-template --template-name mytemplate2 --template-content Subject=MySubject2,Text=MyText2

aws ses get-template --template-name mytemplate
aws sesv2 get-email-template --template-name mytemplate

aws ses update-template --template TemplateName=mytemplate,SubjectPart=MySubject3,TextPart=MyText3
aws sesv2 update-email-template --template-name mytemplate2 --template-content Subject=MySubject4,Text=MyText4

aws ses delete-template --template mytemplate
aws sesv2 delete-email-template --template mytemplate2

aws ses test-render-template --template-name mytemplate3 --template-data '{"name":"a","favoriteanimal":"b"}'
aws sesv2 test-render-email-template --template-name mytemplate3 --template-data '{"name":"a","favoriteanimal":"b"}'

Policy

v1 と v2 で操作するテンプレートリソースは共通ですが、コマンドおよび API は別々に存在します。v2 の API の一部は Resource 指定が可能です。

{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:ListTemplates",
    "ses:GetTemplate",
    "ses:CreateTemplate",
    "ses:UpdateTemplate",
    "ses:DeleteTemplate",
    "ses:TestRenderTemplate",
    "ses:ListEmailTemplates",
    "ses:CreateEmailTemplate"
  ],
  "Resource": "*"
},
{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:GetEmailTemplate",
    "ses:UpdateEmailTemplate",
    "ses:DeleteEmailTemplate",
    "ses:TestRenderEmailTemplate"
  ],
  "Resource": "arn:aws:ses:ap-northeast-1:123412341234:template/*"
}

Email テンプレートを用いた送信 API

AWS CLI

aws ses send-templated-email \
--source abc@gmail.com \
--destination ToAddresses=abc@gmail.com \
--template mytemplate \
--template-data '{}'

aws sesv2 send-email \
--from-email-address abc@gmail.com \
--destination ToAddresses=abc@gmail.com \
--content '{
  "Template": {
    "TemplateName": "mytemplate",
    "TemplateData": "{}"
  }
}'

aws ses send-bulk-templated-email \
--source abc@gmail.com \
--template mytemplate \
--default-template-data '{}' \
--destinations Destination={ToAddresses=abc@gmail.com}

aws sesv2 send-bulk-email \
--from-email-address abc@gmail.com \
--default-content '{
  "Template": {
    "TemplateName": "mytemplate",
    "TemplateData": "{}"
  }
}' \
--bulk-email-entries Destination={ToAddresses=abc@gmail.com}

Policy

SendTemplatedEmail は v1 と v2 で共通です。v1 の SendBulkTemplatedEmail には Resource と Condition を設定できますが、v2 の SendBulkEmail には設定できません。

{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:SendTemplatedEmail",
    "ses:SendBulkTemplatedEmail"
  ],
  "Resource": "arn:aws:ses:ap-northeast-1:123412341234:identity/*",
  "Condition": {
    "StringEquals": {
      "ses:FeedbackAddress": "abc@gmail.com",
      "ses:FromAddress": "abc@gmail.com",
      "ses:FromDisplayName": ""
    },
    "ForAllValues:StringEquals": {
      "ses:Recipients": "abc@gmail.com"
    }
  }
},
{
  "Effect": "Allow",
  "Action": [
    "ses:SendBulkEmail"
  ],
  "Resource": "*"
}

関連資料: テンプレートメールに動的に値を埋め込む設定 Using templates to send personalized emails with the Amazon SES API

Identity 利用を他のアカウントに許可するための API

SES における resource-based policy

Email Identity または Domain Identity の利用を、他のアカウントの同じリージョンに許可することができます。これは SES における resource-based policy であり、S3 バケットポリシーと同様に policy は resouce が持ちます。

Uploaded Image

注意: 別のアカウントに対して resource-based policy を与えた場合、与えられたアカウント側でも policy を利用するための IAM 設定が必要となります。

関連資料

AWS CLI

v1:list-identity-policies
v1:get-identity-policies
v1:put-identity-policy
v1:delete-identity-policy

v2:get-email-identity-policies
v2:create-email-identity-policy
v2:update-email-identity-policy
v2:delete-email-identity-policy

Policy

v1:ListIdentityPolicies
v1:GetIdentityPolicies
v1:PutIdentityPolicy
v1:DeleteIdentityPolicy

v2:GetEmailIdentityPolicies
v2:CreateEmailIdentityPolicy
v2:UpdateEmailIdentityPolicy
v2:DeleteEmailIdentityPolicy

Domain Identity 作成に関する API

API を実行した後に、ドメインの DNS レコード設定が必要になります。

補足: v2 の create-email-identity は Email Identity だけでなく Domain Identity 作成にも対応しています。

AWS CLI

v1:verify-domain-identity
v1:get-identity-verification-attributes

v1:get-identity-mail-from-domain-attributes
v1:set-identity-mail-from-domain
v2:put-email-identity-mail-from-attributes

v1:verify-domain-dkim
v1:get-identity-dkim-attributes
v1:set-identity-dkim-enabled
v2:put-email-identity-dkim-attributes
v2:put-email-identity-dkim-signing-attributes

Policy

v1:VerifyDomainIdentity
v1:GetIdentityVerificationAttributes (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)

v1:GetIdentityMailFromDomainAttributes (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v1:SetIdentityMailFromDomain (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v2:PutEmailIdentityMailFromAttributes

v1:VerifyDomainDkim (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v1:GetIdentityDkimAttributes (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v1:SetIdentityDkimEnabled (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v2:PutEmailIdentityDkimAttributes
v2:PutEmailIdentityDkimSigningAttributes

Email Identity 作成時の verification email をカスタマイズするための API

Email Identity を作成する際の確認メールをカスタマイズするための API です。verify-email-identity および create-email-identity ではなく send-custom-verification-email を利用して Email Identity を登録します。その際、利用するテンプレートを指定します。

関連資料: Using custom verification email templates

AWS CLI

v1,v2共通:send-custom-verification-email
v1,v2共通:list-custom-verification-email-templates
v1,v2共通:get-custom-verification-email-template
v1,v2共通:create-custom-verification-email-template
v1,v2共通:update-custom-verification-email-template
v1,v2共通:delete-custom-verification-email-template

Policy

v1,v2共通:SendCustomVerificationEmail
v1,v2共通:ListCustomVerificationEmailTemplates
v1,v2共通:GetCustomVerificationEmailTemplate
v1,v2共通:CreateCustomVerificationEmailTemplate
v1,v2共通:UpdateCustomVerificationEmailTemplate
v1,v2共通:DeleteCustomVerificationEmailTemplate

メール受信時の挙動を設定するための API

一部の AWS リージョンは SES を用いたメール受信に対応しています。2021/9/1 時点: us-east-1, us-west-2, eu-west-1

一般のメールサーバのように POP や IMAP には対応しておらず、メール受信時に Lambda 実行や S3 保存が可能です。

Uploaded Image

Amazon SES email receiving concepts and use cases

関連資料: Receiving email with Amazon SES

AWS CLI

v1:describe-receipt-rule
v1:create-receipt-rule
v1:update-receipt-rule
v1:delete-receipt-rule

v1:list-receipt-filters
v1:create-receipt-filter
v1:delete-receipt-filter

v1:list-receipt-rule-sets
v1:describe-receipt-rule-set
v1:describe-active-receipt-rule-set
v1:set-active-receipt-rule-set
v1:create-receipt-rule-set
v1:clone-receipt-rule-set
v1:delete-receipt-rule-set
v1:reorder-receipt-rule-set
v1:set-receipt-rule-position

v1:send-bounce

Policy

v1:DescribeReceiptRule
v1:CreateReceiptRule
v1:UpdateReceiptRule
v1:DeleteReceiptRule

v1:ListReceiptFilters
v1:CreateReceiptFilter
v1:DeleteReceiptFilter

v1:ListReceiptRuleSets
v1:DescribeReceiptRuleSet
v1:DescribeActiveReceiptRuleSet
v1:SetActiveReceiptRuleSet
v1:CreateReceiptRuleSet
v1:CloneReceiptRuleSet
v1:DeleteReceiptRuleSet
v1:ReorderReceiptRuleSet
v1:SetReceiptRulePosition

v1:SendBounce

configuration-set 関連の API

SES には configuration-set というリソースが存在します。configuration-set はメール送信時の設定群です。大別すると以下の二つの設定を記載可能です。

  • 各種 event が発生した際に行なう処理。
  • Dedicated IPs を用いた送信。

Uploaded Image

Hard bounce, Soft bounce

メール送信時に都度指定することで configuration-set を利用します。Identity に対して default の configuration-set を指定しておくこともできます。

Managing configuration sets in Amazon SES: v1, v2

configuration-set 作成および削除

AWS CLI

aws ses list-configuration-sets
aws ses create-configuration-set --configuration-set Name=myconf
aws ses delete-configuration-set --configuration-set-name myconf
aws ses describe-configuration-set --configuration-set-name myconf \
--configuration-set-attribute-names eventDestinations trackingOptions deliveryOptions reputationOptions

aws sesv2 list-configuration-sets
aws sesv2 create-configuration-set --configuration-set-name myconf
aws sesv2 delete-configuration-set --configuration-set-name myconf
aws sesv2 get-configuration-set --configuration-set-name myconf

Policy

v1,v2共通:ListConfigurationSets
v1,v2共通:CreateConfigurationSet
v1,v2共通:DeleteConfigurationSet
v1:DescribeConfigurationSet
v2:GetConfigurationSet

event-destination 作成および削除

AWS CLI

aws ses create-configuration-set-event-destination \
--configuration-set-name myconf \
--event-destination Name=mydest,Enabled=true,MatchingEventTypes=[send,bounce,complaint,delivery],SNSDestination={TopicARN=arn:aws:sns:ap-northeast-1:123412341234:mytopic}

aws sesv2 create-configuration-set-event-destination \
--configuration-set-name myconf \
--event-destination-name mydest \
--event-destination Enabled=false,MatchingEventTypes=[SEND,BOUNCE,COMPLAINT,DELIVERY],SnsDestination={TopicArn=arn:aws:sns:ap-northeast-1:123412341234:mytopic}

aws sesv2 get-configuration-set-event-destinations --configuration-set-name myconf

aws ses update-configuration-set-event-destination --configuration-set-name myconf \
--event-destination Name=mydest,Enabled=true,MatchingEventTypes=[send,bounce,complaint,delivery],SNSDestination={TopicARN=arn:aws:sns:ap-northeast-1:123412341234:mytopic}

aws sesv2 update-configuration-set-event-destination --configuration-set-name myconf \
--event-destination-name mydest \
--event-destination Enabled=true,MatchingEventTypes=[SEND,BOUNCE,COMPLAINT,DELIVERY],SnsDestination={TopicArn=arn:aws:sns:ap-northeast-1:123412341234:mytopic}

aws ses delete-configuration-set-event-destination --configuration-set-name myconf --event-destination-name mydest
aws sesv2 delete-configuration-set-event-destination --configuration-set-name myconf --event-destination-name mydest

Policy

v1,v2共通:CreateConfigurationSetEventDestination
v2:GetConfigurationSetEventDestinations
v1,v2共通:UpdateConfigurationSetEventDestination
v1,v2共通:DeleteConfigurationSetEventDestination

configuration-set の利用例

メール送信時に都度指定

aws ses send-email \
--from abc@gmail.com \
--destination ToAddresses=abc@gmail.com \
--subject MySubject \
--text MyBody \
--configuration-set-name myconf

Email Identity または Domain Identity に default 値を指定

注意: put-email-identity-configuration-set-attributes は比較的新しいバージョンの awscli に実装されています。また "email-identity" ですが domain identity にも対応しています。

aws sesv2 put-email-identity-configuration-set-attributes --email-identity abc@gmail.com \
--configuration-set-name myconf

v2:PutEmailIdentityConfigurationSetAttributes

SNS Topic に通知されるメッセージ例: Examples of event data that Amazon SES publishes to Amazon SNS

その他の configuration

AWS CLI

v1:update-configuration-set-sending-enabled
v2:put-configuration-set-sending-options

v1:create-configuration-set-tracking-options
v1:delete-configuration-set-tracking-options
v1:update-configuration-set-tracking-options
v2:put-configuration-set-tracking-options

v1:put-configuration-set-delivery-options
v2:put-configuration-set-delivery-options

v1:update-configuration-set-reputation-metrics-enabled
v2:put-configuration-set-reputation-options

v2:put-configuration-set-suppression-options

Policy

v1:UpdateConfigurationSetSendingEnabled
v2:PutConfigurationSetSendingOptions

v1:CreateConfigurationSetTrackingOptions
v1:DeleteConfigurationSetTrackingOptions
v1:UpdateConfigurationSetTrackingOptions
v2:PutConfigurationSetTrackingOptions

v1,v2共通:PutConfigurationSetDeliveryOptions

v1:UpdateConfigurationSetReputationMetricsEnabled
v2:PutConfigurationSetReputationOptions

v2:PutAccountSuppressionAttributes

notification 関連の API

SES における Bounce, Complaint, Delivery イベントの処理方法としては、以下の二種類が存在します。

  • configuration-set による event 処理。
  • identity notification による event 処理。
    • 直接 Identity に対して行います。
    • Bounce, Complaint, Delivery イベントのみ。
    • 処理方法は feedback mail または SNS トピックのみ。
      • Bounce, Complaint → feedback mail および SNS の両方が対応。
      • Delivery → SNS のみ対応。

関連資料:

AWS CLI

aws ses get-identity-notification-attributes --identities abc@gmail.com

aws ses set-identity-feedback-forwarding-enabled --identity abc@gmail.com --forwarding-enabled
aws sesv2 put-email-identity-feedback-attributes --email-identity abc@gmail.com --email-forwarding-enabled

aws ses set-identity-notification-topic --identity abc@gmail.com \
--notification-type Delivery \
--sns-topic arn:aws:sns:ap-northeast-1:123412341234:mytopic

aws ses set-identity-headers-in-notifications-enabled --identity abc@gmail.com --notification-type Delivery --enabled

補足: Notification に Subject 等のヘッダー情報を含めるためには set-identity-headers-in-notifications-enabled を利用します。

Policy

v1:GetIdentityNotificationAttributes (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)

v1:SetIdentityFeedbackForwardingEnabled (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)
v2:PutEmailIdentityFeedbackAttributes

v1:SetIdentityNotificationTopic

v1:SetIdentityHeadersInNotificationsEnabled (注意: ドキュメントに記載の resource 指定は機能しません)

Bounce 時に Feedback メールを受信する例

Forwarding を有効化

aws ses set-identity-feedback-forwarding-enabled --identity qoosky.io --forwarding-enabled

qoosky.io ドメインで bounce メールを受信できない場合は return-path に verify 済みの Identity を指定します。

補足: bounce@simulator.amazonses.com を利用すると、アカウントの reputation に影響を与えずに設定を検証できます: Testing email sending in Amazon SES

aws ses send-email --from hello@qoosky.io \
--destination ToAddresses=bounce@simulator.amazonses.com \
--subject MySubject --text MyBody \
--return-path abc@gmail.com

Feedback メールは「メール受信」機能とは別です。東京リージョンでも利用できます。

Uploaded Image

関連ページ
    概要 こちらのページで基本的な使い方を把握した GCP DLP に相当する AWS サービスに Amazon Comprehend が存在します。GCP VPC 内から Public Internet を経由せずに利用する設定の例を記載します。 AWS VPC と GCP VPC の作成 クラウド 項目 値
    Access Advisor と Access Analyzer 最小権限の原則に関連する、名称が似た機能です。 Access Advisor IAM 権限について、使用状況を確認できます。 Viewing last accessed information for IAM Access Analyzer