作成日
2015/04/21最終更新
2017/07/26記事区分
一般公開/etc/sysconfig/static-routes ファイルを編集することによって静的ルートを設定できます。例をいくつか示します。
設定例
初期状態ではそもそもファイルが存在しないため作成します。
$ sudo touch /etc/sysconfig/static-routes
現在のルーティングテーブルを表示してみます。/bin/netstat -r
や /sbin/route
は非推奨コマンドです。
$ /sbin/ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15
169.254.0.0/16 dev eth0 scope link metric 1002
default via 10.0.2.2 dev eth0
編集します。netmask を用いた表記と CIDR 表記が可能です。
$ sudo vi /etc/sysconfig/static-routes
any net 192.168.100.0 netmask 255.255.255.0 gw 10.0.2.2
any net 192.168.101.0/24 gw 10.0.2.2
サービスを再起動して設定を反映させます。
$ sudo service network restart
設定が間違っている場合などは以下のようなエラーが出力されます。
SIOCADDRT: そのようなプロセスはありません
問題なくルーティングテーブルが更新されていれば設定成功です。
$ ip route show
192.168.100.0/24 via 10.0.2.2 dev eth0
192.168.101.0/24 via 10.0.2.2 dev eth0
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15
169.254.0.0/16 dev eth0 scope link metric 1002
default via 10.0.2.2 dev eth0
動作確認例
$ traceroute 192.168.100.1
traceroute to 192.168.100.1 (192.168.100.1), 30 hops max, 60 byte packets
1 10.0.2.2 (10.0.2.2) 0.259 ms 0.480 ms 0.517 ms
...
関連記事
- Ciscoルータの基本操作シスコ社の製品のうち、ルータは Cisco*** という製品名でスイッチは Catalyst*** という製品名です。いずれも *** は機種番号で、数字が小さいほど小規模ネットワーク向けとなっています。例えば資格試験 CCNA Routing and Switching では小規模および中規模ネットワークが対象です。そのため、中小規模のネットワークのルータおよびス
- BIND 9 ゾーンファイル Dynamic Update の設定方法DHCP 環境下などで IP が動的に付与される場合は DNS レコードを動的に更新する必要があります。これを実現する Dynamic Update 機能が BIND 9 には実装されています。使用方法をまとめます。Dynamic Update に対応した DNS を特に Dynamic DNS または DDNS とよぶことがあります。 ゾーンファイルの作成 ローカルホストに example.co...
- VyOS の基本的なルーティング設定本ページでは、複数の LAN をつなぐルータとしての設定方法をまとめます。具体的には、スタティックルーティングおよびダイナミックルーティング (RIP/OSPF/BGP)の設定方法を把握します。 設定方法を検証するための構成 ルーティング設定の検証を行うために VirtualBox で 5 台の VM を用意します。ホスト OS から vyos-0001 へ SSH 接続する部分を除き、「内部ネッ...
- BIND 9.10.2 の公式マニュアルに学ぶ DNS の基本DNS の実装としては Internet Systems Consortium (ISC) の Berkeley Internet Name Domain (BIND) が有名です。本ページは公式サイトの Documentation からダウンロードできる v9.10.2 の PDF マニュアルおよび『DNSの仕組み完全解説』から基本事項を抽出してまとめ
- スタティックルートの設定インターフェイスに IP を設定しただけでは他のデバイスと通信できません。各デバイスにルーティングテーブルを設定する必要があります。ルーティングテーブルの設定方法には動的に自動設定するものと、静的に手動設定するものの二種類があります。ここでは静的に手動設定するスタティックルートの方法を紹介します。 具体的にはまず PC0, PC1, Router0, Router1 それぞれ